イノシトール

イノシトールは糖尿病にも有効!ポリオール代謝の改善!

サイレントキラー

糖尿病は「サイレントキラー」。自覚症状が少なく、気がつくとかなり進行しているため、そう呼ばれています。日本国内の糖尿病患者数は予備軍含め2,000万人以上、その数は年々増えています。

 

糖尿病で怖いのは『糖尿病性網膜症』『糖尿病性腎症』『糖尿病神経障害』の3大合併症です。いずれも高血糖をそのままにしておくと発症の危険性が高まります。

 

中でも、『糖尿病性神経障害』は手足のしびれや、ほてり、痛みなどの不快感から始まり、進行すると痛みを感じにくくなり、ちょっとした傷口でも治りづらくなって、化膿してしまうことも。傷に気がつかず、足の潰瘍や壊疽につながることもある、恐ろしい合併症です。

 

糖尿病とイノシトールの関係

この『糖尿病性神経障害』にイノシトールが大きく影響することがわかってきました。

 

イノシトールはもともと私たちの体の細胞膜に多く含まれています。

 

10種類の異性体があり、糖尿病に関係するものはミオイノシトール、ピニトール、カイロイノシトールの3種類。
中でもミオイノシトールの影響力は大きく、私たちが一般的にイノシトールと呼ぶのはこのミオイノシトールのことです。

 

isomer

ブドウ糖や老廃物と一緒にイノシトールも血液中を流れています。そして尿細管の糸球体で、体に必要なものと必要でないものに分けられます。この糸球体で血液中から不要なものをろ過して、原尿を作ります。
体に必要なものとは私たちが体を維持するための重要な栄養源となるもので、ブドウ糖やイノシトールも必要な部類に入ります。

 

必要でないものとは老廃物、余分な水分や塩分などで、糸球体でしっかりろ過され、体外に尿と一緒に排出されます。

 

血液中にブドウ糖が増えると、再吸収・排出のバランスが崩れてしまい、私たちの体にさまざまな悪影響が起きてしまいます。

 

高血糖状態でこんなことが起きる①

通常であれば私たちのエネルギー源になるブドウ糖と、細胞に働きかけするイノシトールは体に必要なものなので、どちらも体内に再吸収されます。
これが高血糖になるとどうなるのでしょうか。

 

再吸収される量は血液中の状態に左右されます。血液中にブドウ糖が多くなるとブドウ糖が優先的に再吸収されて、イノシトールは再吸収されずに、少しずつ体外に排出されてしまいます。

 

体内でブドウ糖から合成されるため、ブドウ糖とイノシトールは構造上よく似ているからです。
必要な分が排出されてしまうため、体内に残るイノシトール量が減ってしまい、本来の機能を果たせなくなってしまいます。

 

blood_vessel

高血糖を放っておいたらどうなるでしょう。

 

血液中は糖分でいっぱい。これ以上再吸収できない!となると、ブドウ糖さえも尿の中に排出されます。
「尿に糖がでた!」という状態になってしまいます。もちろん体内に再吸収されるイノシトールはさらに少なくなってしまいます。

 

高血糖はイノシトール不足につながります。

 

高血糖状態でこんなことが起きる②

ブドウ糖は酵素の働きでソルビトールになり、その後、無害な果糖になります。高血糖が続けば(ブドウ糖量が多い分)、ソルビトールの量も増えます。
すると果糖に変えようとする酵素が追いつかず、ソルビトールを処理しきれずにどんどんとたまっていってきます。これを「ポリオール代謝異常」と言います。

 

実はこのソルビトールがイノシトールの再吸収を邪魔するのです。
「ポリオール代謝異常」でもイノシトールは欠乏してしまいます。

 

つまり高血糖になると、イノシトールはブドウ糖の増加のため再吸収できず、またブドウ糖から変化したソルビトールの増加で、さらに再吸収されにくくなるのです。これでは体内のイノシトール量はますます減る一方。

 

pain

 

痛みやしびれはなぜ起きる?

糖尿病性神経障害の不快な痛みやしびれは一体どうして起こるのでしょうか。

 

原因は2つ考えられます。 1つは増えすぎて蓄積されたソルビトールのせい、もう一つは体内のイノシトールの欠乏です。
この2つによって糖尿病性神経障害が発症するとも言われています。

 

①ソルビトールの増加・蓄積
ポリオール代謝異常によってソルビトールがどんどん増えて、蓄積されると、細胞内の浸透圧が高まります。そのため余分な水分を取り込んでしまい、細胞がむくみます。すると痛みやしびれなどの神経痛が起こりやすくなるのです。

 

②イノシトールの欠乏
高血糖が続くと体の中のイノシトールがどんどん減っていきます。イノシトールは神経細胞内に多くあり、細胞機能を高める効果があります。情報伝達作用があり、不足すると神経細胞に正しい情報が伝えることができません。

 

これがインスリンの代謝サイクルにも大きく影響します。
ホスファチジルイノシトールグリカンから分解してできるイノシトール3リン酸(IP3)はインスリン代謝を促すメッセージを送る役目があるので、欠乏すると適切なタイミングでインスリンが分泌されません。
適切な時にインスリンが出ないと血糖値は下がりません。このため、高血糖状態が続くという悪循環が生まれてきます。

inositol

 

悪循環を断つには

合併症を引き起こさないためには、食事療法や運動療法で血糖値をコントロールすることが重要ですが、もう1つ!
イノシトールを摂取しましょう!

健康な人であればイノシトールは1日250㎎~500㎎の摂取で十分。しかし糖尿病の可能性がある場合ではその倍の500㎎~2000㎎が推奨されています。
イノシトールを摂取するとポリオール代謝異常が改善します。ソルビトールが減るので、イノシトールが再び体の中に吸収され、細胞内でのイノシトール量が正常になってきます。

体内のイノシトール量を減らさないことが、糖尿病性神経障害の発症リスクを減らすことにつながります。

 

糖尿病の人でも安心

「糖化」という言葉をご存知ですか。

 

「糖化」とは、体内で余ったブドウ糖がタンパク質と結びつき、AGE(終末糖化産物)を作り、これが糖尿病の原因になると考えられています。高血糖状態が続くと、体内に糖が多くあるので必然的にAGEが多くなりますよね。血糖値がなかなか下がりづらくなるので、合併症リスクも高まってしまいます。

イノシトールは甘いので、ためらう方もいるかもしれませんね。しかし、「糖化」の原因ともなる砂糖と違って、余った分はたんぱく質と結びつきません。

 

なぜならイノシトールが水溶性のビタミンB様物質の糖アルコールだからです。
砂糖に比べて低カロリーであり、血糖値やインシュリンに影響を与えません。万が一取りすぎて、体内で使われずに残った分は、すべて体外に排出されるので、蓄積されません。

イノシトールは血糖値をコントロールしたい人におすすめな成分なのです。

 

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